ゆりかごから墓場まで〜一生オタク〜

節操のない雑食オタクの雑記です。時々コスメやお洋服の話もします。

神メニュー1億回再生に寄せて。

今私は、興奮冷めやらぬ状態でブログを書いている。

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普段ブログの記事を書く時は、考えを整理してきちんとまとめてから何日かに分けて書くことが多いので、こういう風に自分が打ちながら書くことを考えることは非常に珍しい。けれど今日という記念すべき日にぜひストレイキッズについて語りたくて仕方なくなったので、やっていた課題を放ってPCを開いた。

 

全てのブログを読んでくださる方のために説明しようと思う。Stray KidsというKPOP男性グループが、2020年6月に「神メニュー」というタイトル曲を引っ提げて新アルバム「GO生(Go Live)」を発売(カムバック)した。この曲は私が彼らをきちんと認識するに至った初めての歌でもあるのだが、何よりストレイキッズ本人たちにとって初めてのフルアルバムであり、非常に印象深い歌だった。

そして、本日その神メニューのミュージックビデオが1億回再生を突破したそうだ

(達成直前にvliveをやって達成の瞬間をファンと共に喜び合うメンバーと、そのあと即行でファンへの感謝を語るメッセージ動画をあげるあたり、相変わらずファンへの愛が世界一重ためアイドル(私の独断と偏見)だなぁという感じ。JYPさすが)

 

めちゃくちゃ正直なことを言うと、私は再生回数というものに物凄くこだわったりはしていない。もっというと、韓国芸能界におけるありとあらゆるランキングにあまり固執していない。*1一般的に言う、強火なオタクだったり、「あるべきオタク像」というものから自分がかけ離れていることも重々承知している。

 

それにも関わらず居ても立っても居られなかった理由は、彼ら自身が自主制作アイドルであったことに尽きるのかもしれない。

1.音楽番組では取れなかった1位

KPOP雑食オタクの皆さんなら既にご存知の方も多いとは思うが、彼らがカムバックした6月には名だたる有名グループと被っており、事務所の先輩TWICEを皮切りにアイズワン、SEVENTEEN、BLACKPINK様など、まぁ凄い感じだった。*2 韓国の音楽番組では元来音源の成績が音盤に比べ高く評価され、1位を決めるが、女性グループに比べて音盤がよく売れても音源成績が低めの傾向にある男性グループは、なかなか評価されにくい現状があった。

これは完全に個人の主観だが、歴代のStray Kidsの中で神メニューに私は一番の新規性、今までに聞いたとの音楽とも異なる、一度も見たことのなかったインパクトを感じていたので、スキズにはぜひこの曲で1位を取ってほしかった。だからこそ、音源の強いグループとの戦いを余儀なくされ、無冠となってしまったことは惜しかったと個人的には思った。(もちろん、JYPの先輩男性グルが、韓国国内よりも海外で人気が出やすいことも関係していると思う。韓国の音楽番組で1位を取るには、韓国内での成績が重要視されることが多いためだ)

 

2.神メニューにかけるメンバーたちの思い

Stray Kidsというグループは自主制作アイドルであることがウリの一つである。つまり、自分たちで作詞作曲、編曲などをこなしているアイドルを指す。

私は、アイドルを応援する時にそのグループが自主制作しているかは今までそれほど重視してこなかった。しかし最近は、アイドルたち本人ができるだけ「彼ら/彼女たちの意思にそぐわない」メッセージを歌わされるリスクを減らす、という観点で自主制作というのは理に適う部分があるなと考えるようになった。こう考えるようになったのも、Stray Kidsが放送禁止用語を構わず曲に入れたり、ときに不器用で尖った感情や大人たちへの反抗、思春期の感情のブレをそのまま歌詞にしてくれていて、とても共感できる歌が多いなと思うようになったからだ。

スキズに関してはデビュー前からプロデューサーユニットとして活動もしていたバンチャン、チャンビン、ハンくんの3人による3RACHAを中心に、多いときは一日に3~4曲のペースで曲を作り今回のアルバムを準備したのだそうだ。

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そんな裏話を聴くことが出来るのも、彼らのアルバム毎に出されるINTROというコンテンツで、8人全員がアルバムやソロ作成に当たり感じたことをインタビュー形式で答えてくれているため。

(アイドルというかもはや曲制作集団って感じ)そして今回のアルバム「GO生」では、驚くべきタイトル曲選定までのエピソードが飛び出したのである。

「神メニューは本当はタイトル曲ではなかった」

ほとんどの歌を収録し終えて、本来の曲でカムバックする用意がすでに整った状態で、神メニューが躍り出た。チャンビンくんから曲を聴いたメンバー達は「無理なことだと分かっている、でもどうしてもこの歌で活動したい」と強く訴えた。

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JYPという歴史もある巨大芸能事務所で、全く前例のないことだったそうだ。

それでも、餅ゴリ(JYPの名物プロデューサー)に何とか変えられないか打診した所、「この曲で舞っているStray Kidsが見える」となんと今までの決定を覆すことにGOサインが出された。これだけでも、どれだけ「神メニュー」という歌そのものが特別な存在であるかが分かるだろう。

さらに、このINTROの冒頭では、前回のカムバックからやや期間が空きアルバムを準備するにあたり、「努力をしたのに、結果が見合わなかったこと」や「素晴らしいものをお見せしたいのにできない、認められない苦悩」について、メンバーたちが語っていた。

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彼らにとって、良いものを作りそれを評価されるところまでが、やはり活動の原動力になっているのだと強く感じた。

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チャンビンくんが「自信があります」と即答した神メニュー。アイエンくんが「誰も見たことのないものだと思う」と言い切った神メニュー。絶対に忘れられないものだと、リノくんも太鼓判を押す。

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そんな自信作だからこそ、きちんと評価され、さらに評価されているという事実自体が、彼らに絶対に伝わってほしかった。「神メニューをタイトル曲に変更した自分たちの選択が間違いではなかった」と8人に思ってほしかったのだと思います。

 

結局のところ、この記録達成になぜ私がこれほど喜びを感じているかと言ったら、「世間やファンの見えない肯定的な声を可視化」してくれたからだと思う。

私は、心のどこかで第4世代以降の若い年代のKPOPグループを応援することは眼中にないな、と思い込んでいた。なんとなく年が離れたアーティスト、年下しかいないグループを応援する自分を思い描けないと決めつけていた。そんな自分の様な堅物オタクの心すらも揺り動かした、神メニューという歌が、世間に、そしてファンに評価されているのだということを、どうにか知ってほしい。そういう気持ちが自分の中にあったのだと思う。

自分達で作品を作り、事務所から独立性を許されているストレイキッズだからこそ、彼らが直談判してまでタイトルに選んだ自信作が、自己満足なんかではなく、沢山の人の心にきっと響いたということを、分かってほしかったんだなと思った。

最後に、私が初めてMVを見た時の記事を貼って終わりにしたい。あの時の興奮、今でも忘れられないなぁ。まだ見てない人は、見たらワクワクすること間違いなしのMVなので、ぜひ。

おしまい。

 

*1 理由は複数あるが、一番大きいのはそれに付随するファンダム同士の自分たちの方が上だという争いを見るのが自分とってとてもストレスだから。雑食オタクにとって楽曲たちはみんな違ってみんないい、であり、どのグループやアーティストが一位かは、個人個人が勝手に心の中で自由に決めるもので、それは他人に押し付けられるものではないと思うからだ。それから二つ目の理由は、韓国に限った話ではないかもしれないが、概してランキングというものには不正が横行しているイメージを勝手に私が持っているからだ。

 

*2 今となっては大激戦の時期にカムバックできたことは、ストレイキッズというグループの世間での知名度をあげる意味では大成功だったのではないかと思う。事実私もセブチのオタクだがレフライのカムバと重なっていたので追いかけようかな、と思った。その時期に出演が被っていた他のグループのオタクが何この歌???となったのではと思う。あとはミュージックバンクでGolden Child、ASTRO,AB6IXのメンバーとスキズのメインダンサーヒョンジン君がレドベルのPsychoをカバーしたのも知名度とオタクの増加に貢献したと思う。ヒョンジン君のダンスはしっとりセクシー系ソングとの相性が抜群に良いね、、、。